麻痺足で身体を支え、健足側（左）のベルトを前後に動かして、「ディジョック」という運動を行います。
静歩行を獲得するためには、ディジョックで麻痺足の股関節の支持力を高めることが最優先となります。
世界最低速の0.1キロからスタートし、0.1キロ刻みで時速1.2キロまで耐えられるバランスを身につけます。

次に、健足側（左）のベルトを後方に回転させて健足を前に振り出し、麻痺足のバランス能力を鍛えます。
健足を踏み出すタイミングを学ぶのと同時に、膝関節の支持力を高めます。

第3段階では左右のベルトの動きを逆転させます。
麻痺足はすべての動きをベルトにゆだねて、関節の稼働と重心移動の感覚を学びます。

この段階では、健足（左足）側に体重をのせ、麻痺足側（右側）のベルトを時速0.1キロで後ろに回転させて、麻痺足を自分の意思で前方へ振り出します。

第5段階では、「後ろ歩き」を学習します。
ご家庭のダイニングキッチンやお風呂場、トイレなどでは、必ず2歩から3歩、後ろへ下がらなければ次の移動が成立しないため、自立歩行には「後ろ歩き」の学習が必須です。

第6段階は、健足で支えて、麻痺足を振り出す。
麻痺足の支える力をもって、健足を振り出す。
麻痺足を後ろに運び、その重心を健足で支えるという基本形の最終ステップです。